「下水道施設の耐震対策指針と解説 2014年版」改訂について

(社)日本下水道協会は、2014年5月に「下水道施設の耐震対策指針と解説」を2014年版に改訂し、2015年6月に「下水道施設耐震計算例-管路施設編-」が発刊されました。弊社の下水道耐震設計シリーズも順次バージョンアップを行う予定です。
MighyExcel 下水道耐震設計シリーズの対応について
弊社で新指針を検討した結果、いくつかのソフトについて変更および検討項目の追加を行なう必要があることが判明いたしました。対応が暫定的に完了しているソフトについては以下の通りです。
 
1)場所打ちマンホールの耐震設計
地盤の静的変形係数α・Eoで算出していた地盤バネを、動的変形係数EDでの算出に対応できます。
・地震時に生じるせん断ひずみの大きさを考慮した係数αDの地震動毎入力に対応しました。(固有周期Ts=αD・TG)
断面算定の許容せん断応力度に「道路橋示方書Ⅳ 下部構造編」が対応できます。
埋戻し土の液状化判定を基本としたマンホールの浮き上がりに対する検討に対応できます
・矩形断面の水平方向の検討に対して、曲げモーメントとせん断力の照査位置が耐震計算例に対応できます。またハンチ端の照査にも対応できます。
 
2)組立式マンホールの耐震設計
地盤の静的変形係数α・Eoで算出していた地盤バネを、動的変形係数EDでの算出に対応できます。
・地震時に生じるせん断ひずみの大きさを考慮した係数αDの地震動毎入力に対応しました。(固有周期Ts=αD・TG)
断面算定の許容せん断応力度に「道路橋示方書Ⅳ 下部構造編」が対応できます。
埋戻し土の液状化判定を基本としたマンホールの浮き上がりに対する検討に対応できます
 
3)場所打ちボックスの耐震設計
地盤の静的変形係数α・Eoで算出していた地盤バネを、動的変形係数EDでの算出に対応できます。
・地震時に生じるせん断ひずみの大きさを考慮した係数αDの地震動毎入力に対応しました。(固有周期Ts=αD・TG)
・地震時周面せん断力に対して、周面せん断の上限値に対応しました。
断面算定の許容応力度法に「道路橋示方書Ⅳ 下部構造編」が対応できます。
・曲げモーメントとせん断力の照査位置が耐震計算例に対応できます。(ただし、剛域は無視します)
 
4)PCボックスの耐震設計
地盤の静的変形係数α・Eoで算出していた地盤バネを、動的変形係数EDでの算出に対応できます。
・地震時に生じるせん断ひずみの大きさを考慮した係数αDの地震動毎入力に対応しました。(固有周期Ts=αD・TG)
・地震時周面せん断力に対して、周面せん断の上限値に対応しました。
断面算定の許容せん断応力度に「道路橋示方書Ⅳ 下部構造編」が対応できます。
・クリープ・乾燥収縮によるPC鋼棒引張応力度減少量に使用する、自重以外の死荷重による曲げモーメントの算出に対応しました。
・曲げモーメントとせん断力の照査位置が耐震計算例に対応できます。(ただし、剛域は無視します)
 
5)管本体の耐震設計
地盤の静的変形係数α・Eoで算出していた地盤バネを、動的変形係数EDでの算出に対応できます。
・地震時に生じるせん断ひずみの大きさを考慮した係数αDの地震動毎入力に対応しました。(固有周期Ts=αD・TG)
・レベル2地震動に対して、等価線形計算により換算した破壊保証モーメントの検討に対応しました。
・水平土圧は工法に関係なく静止土圧で計算します。
・軟弱層に対する粘着力の低減に対応しました。(緩み土圧)
・管径が800mm以上の管きょに周面せん断力が考慮されます。
・強化プラスチック複合管の地震時荷重に対する断面力を近似計算法での算出に対応しました。(ただし、常時荷重はフレーム計算となります)
・液状化による管きょの浮上がりの検討に対応しました。
 
6)マンホール接続部の耐震設計
・地震時に生じるせん断ひずみの大きさを考慮した係数αDの地震動毎入力に対応しました。(固有周期Ts=αD・TG)
 
7)管渠継手部の耐震設計
・地震時に生じるせん断ひずみの大きさを考慮した係数αDの地震動毎入力に対応しました。(固有周期Ts=αD・TG)
 
8)圧送管の耐震設計
・自動車荷重の軸方向応力の算式に断面力の低減係数βが考慮されます。
・地震時の水平地盤振幅に地盤の不均一度係数ηが考慮できます。
・検討できる管きょにポリエチレン管(JAWAS K-14)が追加されます。(ただし、液状化に関するひずみの検討には対応していません)
 
 
【下水道耐震設計シリーズに共通する留意事項について】
・液状化の検討を行う場合に、液状化の程度を表す指標となる液状化指数PLの算出に対応しました。(ダウンロードでバージョンアップを行う場合、「Mighty_Base.zip」を更新する必要があります。)
・液状化の検討を行う場合、下水道2014年版の指針では、「道路橋示方書Ⅴ耐震設計編(平成24年版)」に準拠した内容となっています。ただし、弊社の下水道耐震設計シリーズの各商品では、液状化の検討に対する変更は下水道指針の変更前から対応しています。そのことから、液状化の検討に対する適用基準は地盤条件の入力にて設定するようになっていますのでご注意ください。
 
 
 
 *上記についてご不明な点が御座いましたら、お問い合わせか、弊社までお電話もしくはFAXでご連絡ください。
 (TEL:082-899-8893、FAX:082-899-5901)
 
 
◆バージョンアップについて
バージョンアップ申込みにおいて、申込みを行なってください。(サポート契約に加入されているお客様)
サポート契約を解約されているお客様は、サポート契約の更新を行なってください。
 
今後ともネオセルコをよろしくお願いいたします。